2014年10月11日土曜日

アルビレックス新潟☓川崎フロンターレ

アルビレックス新潟の異常な運動量の前に川崎フロンターレが敗れ去った。
この試合のアルビレックス新潟はまさに鬼プレスだった。
後半も運動量が落ちて押し込まれるということもなかった。
まさに全員サッカーである。フォワードまでまったく献身を惜しまない。
ジェームズが遅刻でベンチ外になったのと全員規律を守る、守備で手を抜かないという姿勢は無関係ではないだろう。
守備の厳しさは監督の厳しさでもあると思われる。
ラファエル・シウバとレオ・シウバのブラジル人もかなり守備意識が高かった。
ゴールはセットプレー二つと山本康裕のスーパーミドル。
セットプレーは置いといて山本康裕のゴールはほんとうに素晴らしかった。
シュートに行く前の指宿のポストプレーも素晴らしい。ジェシの体をがっしりと抑えこんでいた。ああいうポストプレーが出来る選手はJリーグだとあまりいない。指宿はあまりゴールの匂いがしなかったがあのポストプレーだけで非常に価値がある。体を預けて相手を抑えて自分は胸トラップを狙うというのはDFからするとかなりやっかいだ。トラップできなくてもファウルをもらえることもあり、いやらしいポストプレイである。いぶすき以外だとかつての佐藤晃大が得意としていたような気がするが、最近はわからない。ちょっと前に一試合見たがそういうシーンはなく、運動量が持ち味みたいになっていた。ガンバじゃなくて組み立てに不安のあるロングボールを多用するチームに行けばまた目立つのではないか。
後目立っていたのは前半だけだが右サイドバックの松原。非常に高精度のクロスを入れていた。かなり自信があるように見えた。

対する川崎はプレッシャーに飲まれたというのもあるけどいつもの精彩を欠いていたように思える。後ろから組み立てようとしてもパスがいつもより雑で受けてのトラップが乱れていた。川崎はディフェンスラインのメンバーもつなぎの意識と技術がしっかりしているという印象だったがこの試合ではそうでもなかった。後半は中村憲剛をボランチに下げて改善を図ろうとしていた。中村憲剛はさすがのパスを通してもいたが。
惜しかったのは小林悠の相手を背負ってから強引にシュートに持っていったシーン。あれはさすが日本代表というプレーであった。
とにかく前線にボールを運べないという感じだった。
森島を途中投入したが森島はあんまり足元に要求せずに中央に構えておくべきだった。収まりが悪く効果的な選手交代とならなかった。
川崎は3失点したが守備よりも攻撃、つなぎの面で不安がでた。
ここで簡単な不安の解消法がある。ポゼッションサッカーをやめることだ。ハイプレスをくぐり抜けられないならうしそからつなぐことをやめてロングボールをどんどん入れること。後ろで奪われるくらいなら確率が低くてもそういうプレーを増やすのがリスクヘッジというものだ。
理想だけが高いチームはもっとも脆い。
だが風間監督はそういうことはしないだろう。いままで理想に近いプレーを出来ていたのだから。3バックだってためしているしまだまだ持ち駒はある。優勝は厳しくなったかもしれないが理想は捨てるべきではないだろう。

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