2014年8月31日日曜日

ブンデスリーガ第一節 バイエルン・ミュンヘン☓ヴォルフスブルク ロッベンとミュラーがなぜかキレキレ

バイエルン・ミュンヘン対ヴォルフスブルクの感想。

バイエルン・ミュンヘンはさすがにきつそうだった。メンバーも落としてるしワールドカップの疲労が色濃い。

ガウディーニョ 

ガウディーニョはまだ17歳らしいがボランチで開幕スタメンとなった。前半は素晴らしい出来で攻撃の中心となっていた。テクニックがありボランチとしてボールの配給を高いレベルでやっていた。シャビ・アロンソが来るらしいが出番はありそう。期待の若手。

ロッベンとミュラー


この二人はなぜかキレキレだった。ワールドカップを最後まで戦ったのだが…
化物である。攻撃はバイエルン・ミュンヘンらしからぬロングボール主体アンドロッベンの個人技頼みという感じだった。ミュラーは運動量豊富であらゆるところに顔出していた。特にゴール前にガンガン飛び込んでチャンスを作っていた。

ゲッツェ、ノイアー、ラーム


この辺は疲れが残ってるなあという感じ。特にノイアーはミスが多く出来が悪かった。

アラバのボランチは微妙


アラバがボランチだったけど特に印象に残らず無難にプレーしていた。悪いとは言わないがやはりサイドで起用したい。アラバはオーバーラップのコース取りが極めて巧みなのでサイドでキープできるリベリーなんかと相性が良い。ダブルボランチだとオーバーラップした後のリスクがでかすぎて機会が限られる。せめて3ボランチにしないと行きないのではないか。まあ単純にボランチで出場できる選手がいなかっただけだろうけど。

オリッチはさすが


素晴らしいシュートを決めた。ヴォルフスブルクはサイドから決定機を何回も作っていたしこの結果は悔しい。デブルイネは印象薄い。

ローデはいい感じ


新加入のローデは途中出場でインパクトを残した。幻のゴールもあったしカウンター時にきっちりロッベンにいいパスを通して決定機を作った。現状なら十分スタメンを狙える。要注目。

全体的な感想


バイエルン・ミュンヘンはコンディションもよくなく、3バックもまだ試行錯誤の段階という感じだった。
バイエルン・ミュンヘン、というかグアルディオラは鬼のようなトランジションの早さとプレスとポゼッションで相手を蹂躙するのが得意だがすべていまいちだった。ポゼッションから崩せずロングボールが多くなったしトランジションも遅い。
これは明らかにコンディションが悪いせいなので今後徐々に良くなっていくと思われる。
とにかくロッベンはやばいと思った。

2014年8月30日土曜日

ファン・ハールの3-5-2における守備のメカニズム

 プレミアリーグ第二節のサンダーランド戦を見た。
 結果は1-1の引き分けだ。
 色々感想はあるがとりあえずメモとして相手組立時の守備のメカニズムはどうだったかを書いていく。

 サンダーランドは比較的つなごうとしてきた。

 まず右CBのオシェイにボールをもたせる。右フォワードででたファン・ペルシはブラウンにボールが出たらプレッシャーに行くが左フォワードのルーニーはオシェイに持たせる。
 オシェイに持たせたらルーニーは右サイドバックへのパスコースを消す。縦パスに対してはボランチが狙う。左CBのブラウンへのパスコースは消さない。
 オシェイがブラウンにパスを出したらファン・ペルシーがプレッシャー。ルーニーはリターンパスを出させないように中央に寄る。
 この時左サイドバックへのパスコースが開いている。ブラウンはそこにパス。左サイドバックに対して右ウイングバックのバレンシアがプレッシャー。この時相手左ウイングは右CBのフィル・ジョーンズが抑えて、全体的にゾーンを右側にスライドさせる。

 相手の左サイドに誘導しているのがよく分かる。サイドバックへのパスコースをルーニーが消すのに対し、ファン・ペルシーはむしろわざとあけている。
 つまり左サイドバックにパスが出た瞬間にスイッチを入れてボールを奪おうという考えだと思われる。

 しかし、バレンシアのプレッシャー が遅い。相手に2タッチくらいの余裕を与えている。そうなると余裕を持ってバックパスなりサイドチェンジなりの選択が可能になる。

 オランダでも同じような構造があった。オランダの時はロッベンよりもファン・ペルシーのほうがパスコースをきる役割を担っていた。

 右ウイングバックはラファエルとバレンシアでいくのだろうか。フィル・ジョーンズか?ディマリアが入ったので4バックに移行する可能性が高いしラファエルとフィル・ジョーンズが基本になりそうだ。

ディマリアの加入にも思うところはあるが今回はいいか。

2014年8月13日水曜日

【Jリーグ2014】柏レイソルの守備戦術とその攻略法を考える【横浜マリノス×柏レイソル】

横浜マリノス戦を見たのでメモ。

サイドに追い詰めてプレッシャー


 ワントップとツーシャドーはサイドまで広がらずあくまで中への縦パスを切る。スリートップならまず前の三人の守備の役割を確認する。サイドバックをどれくらい見るか。かなりマンマーク気味で行くならかなり運動量が求められるし切り替えも早くしないとならない。あまりサイドまで食いつかないならマークの受け渡しとスライドのスムーズさがキーポイント。柏はサイドバックに渡った瞬間にスイッチが入る。これは前から行く場合。マリノス戦は基本リードされてたからこの時間帯が多かった。前から行くときとひいて守るときで使い分けるのが基本的なやり方。サイドバックがボールを持ったらウイングバックがプレス。すぐに行けるポジションを取る。相手ウイングはアウトサイドのセンターバックが補足。3バックの外側と中央の呼び方をだれか考えてほしい。インサイドハーフとアンカーみたいな。結構求められる能力が違うようなきがするんだがどうだろう。まあそんな感じでボールサイドにスライドする。マークが外れると一瞬でサイド突破されるので注意。相手サイドバックを2シャドーが見るなら5バック気味になるので押し込まれるが硬い。2シャドーとワントップはボランチやCBへのパスコースを切る。この守備をスムーズにやられるとかなり窮屈でなかなか苦しい。センターバックに対して3人が圧力をかけてくるので横に出さざるをえない。出すと待ち構えていたウイングバックが飛んでくる。
 

対策は…門を通して楔を入れろ!


 当然、攻撃側は裏と、バイタルエリアを狙う。これはどの相手に対してもそうだ。前から守備に来られたらセーフティーファースト。負けてるならリスクを負ってかいくぐりを狙う。柏はサイドに追い詰めてくる。安易なサイドチェンジはリスクが高い。サイドバックに渡すのはもうしょうがない。3人が縦パスのコースを切るのでボランチにCBからのパスはほぼできない。よってサイドバックに渡す。出した瞬間に食いついてくるのでカットはされない。よってサイドバックに渡した瞬間にこちらもポジションを修正する。GKとCBは即座にバックパスに備える。CBは狙われているのを自覚する。ボランチが下がる。ここで相手のCHも食いついてきたらチャンス。ウイングバックとCHの間にパスを通す。このコースに顔を出さないと詰む。もちろんサイドハーフも縦パスに備える。WBが縦にプレッシャーをかけるので基本縦パスコースはないが。中盤が4枚なので柏の前線3人より前に前に出れれば意外とパスコースが開いている。プレッシャーに来るウイングバックとCHの間を通す。そのためにボランチはCHをひきつけるためにもパスを受けれるポジションを取る。しかしそれも承知のうえで3バックが縦パスには厳しく行く。ここでワンタッチで躱すか落としてワンツーを狙う。楔を通されたらCBが厳しく行く、というパターンの守備はワンタッチの崩しには無力である。ゆえにファウルしてでも止めに来る。楔をスルーしてもよい。よって楔を受ける選手の近くにもう一人選手がいなければならない。その選手が前を向いてボールを受けたら裏に走ろう。

 簡単には成功しないけど楔を入れてからのワンタッチの崩しパターンはどのチームにも通用するし常に持っておきたい。浦和なんかは約束事として動いているし熟成すれば脅威になる。後はお約束のカウンターとセットプレーはっきりいって転をとるならこれがサッカーでは一番大事。これと固い守備があれば上位に行ける。でも崩しがないとおもしろくない。マリノスは引き分けたけど2得点は華麗だった。対する柏はセットプレーから2点。ダメージは横浜のほうがでかい試合となったけど横浜の攻撃陣には拍手を送りたい。特にラフィーニャは最強だった。裏にも抜けてくれるしポストもしっかりこなす。何よりゴールもしたわけで、これから超期待だ。セットプレーでマーク外したら勝てないけどね。

2014年8月12日火曜日

【Jリーグ2014】川又堅碁がアルビレックス新潟から名古屋グランパスに移籍!日本代表入りにアピールできるか?

 アルビレックス新潟の川又堅碁が名古屋グランパスに移籍した。川又堅碁は名古屋で活躍し日本代表入りにアピールできるだろうか?

川又堅碁の強み


 フォワードらしくその得点力が魅力だ。と言っても2013-2014シーズンに爆発したのでこれが継続できるかどうかが重要だ。今シーズンはアルビレックス新潟でなかなかスタメンに入れなかったので昨シーズン並みの得点は難しいかもしれないが単なるラッキーではないことを証明する事ができるか。
 川又の強みはなんといってもクロスに合わせる能力だ。オフザボールの動きが抜群である。それもニアでもファーでも決める力があるのは最高だ。ニアなら相手の視界から外れた一瞬をついて前に入り先にボールを触れるし、ファーなら膨らむ動きでDFの背後をとる動きも秀逸。得点パターンはサイドからのボールに合わせるのとこぼれ球が殆どで特化型のフォワードといえる。川又を活かすには徹底的にクロスを上げる形を作ること。クロスを入れる選手がフリーでキックの精度が高ければニアでもファーでも空いてる方に動き出してボールを引き出してくれるため得点の匂いがプンプンするだろう。

川又は名古屋で活躍できるか?


 難しい。まずチーム状況が良くない中で救世主として期待されるがどの選手が入っても難しいだろう。特にフォワードでなおかつ生かされてなんぼの川又が生きるかどうかは中盤次第なところが大きい。名古屋は得点力がめちゃくちゃ低いとは思わないが絶対的なエースが欲しかったのだろう。ディフェンスあるいは中盤を獲得すべきであり、地道な補強をして欲しかったが派手な動きとなった。先程述べたように川又はサイドからのクロスに合わせるのが大得意だ。この点では日本で一番かもしれない。よって阿部翔平や田中隼磨が残っていれば最高の補強と断言できたのだが、今はいない。レアンドロ・ドミンゲスは中央で仕事をする選手だし、期待できるのは小川佳純くらいだろうか。名古屋の補強戦略が謎である。永井謙佑や玉田圭司、ケネディがいるのでフォーメーションはどうなるのかも注目だろう。川又はワントップが生きると思うがツートップの可能性が高そうだ。そしてケネディは近いうちに移籍するのかもしれない。永井が好きなので頑張って欲しいところ。川又を最大限に活かすなら玉田圭司を左、小川佳純を右においてガンガンクロスを上げる方向が良いだろう。

川又がほかのチームを選択していたら…


 川又に興味を示していたのは名古屋グランパスのほかに横浜マリノス、セレッソ大阪、FC東京、清水エスパルスとそうそうたる顔ぶれだ。横浜マリノスはラフィーニャがよさげだしセレッソもカカウを獲得した。FC東京はなぜ欲しがったのかわからないくらいフォワードは充実しているが…清水もノヴァコビッチがいる。セレッソはカカウがどうなるか未定だったがフォルラン、杉本がいた。なんつーか贅沢だな…この中でフィットしそうなのはFC東京か清水エスパルスかな。クロスからの得点が比較的多いイメージから。ただ、FC東京は壮絶なポジション争いになるし清水エスパルスもノヴァコビッチの存在がでかいのでなんとも言えない。多分名古屋を選んだのは「求められている」と一番感じられたからなのだろう。

 川又堅碁の今後に期待!

2014年8月11日月曜日

岡崎慎司を日本代表の王様にしよう

岡崎慎司が日本のベストアタッカー

香川真司でもなく本田圭佑でもなく岡崎慎司が攻撃陣で今日本のベストプレイヤーであると考える人は多いと思う。点を取ってなんぼだ。攻撃陣は。チームの攻撃をどう組み立てるかはまず得点力の最も高い選手はだれか、そしてその選手の得意な形をいかに作るかという始点で考えるべきだ。ベッカムがいてもヘディングがうまい選手がいなければクロス中心の戦術は効率的ではない。


岡崎慎司の得点パターン


 岡崎慎司の得意な得点パターンはなにか。2013-2014シーズンのブンデスリーガで15得点取ったのはほんとうに素晴らしい。しかもPKなしだ。そしてその15ゴールを見れば岡崎の得意技はすぐに分かる。答えは裏抜けだ。殆ど裏抜けと言っていい。あとはこぼれ球やサイドからの早いクロスだ。裏に抜けて一対一を決めるのもうまいし裏に抜けた後急いでチェックに来た選手を躱すのも非常にうまい。トラップもきれいなものだ。

チームの方向性と選手起用

よって日本代表は岡崎が裏に抜ける動きをした時に正確にパスを出せる選手を使うこと。あまりボールを停滞させるべきではない。シンプルに裏を狙う。多少ずれても岡崎がなんとかしてくれる。日本代表でも岡崎の裏抜けはずっと武器になっていたのでなんら違和感のない結論だ。あとは守備の負担も減らすためにワントップで起用すべきだろう。ザッケローニジャパンではポストプレーも求められるためサイドでの起用がほとんどだった。サイドからダイアゴナルに抜けるのも脅威にはなっていたが年齢も考えると純粋なフォワードとして使うべきだろう。まあ、今後のクラブでの役割次第でもあるだろうがベストポジションはやはりフォワードだ。ただしポストプレーはあんまり期待しないほうが良いかもしれない。あとミドルシュートもそんなにうまくない。あくまで裏抜けとニアに飛び込むのが岡崎慎司の武器である。よって押し込んで楔をあててワンタッチで落として中盤の選手がフィニッシュという形は減らすべきだ。シンプルに裏。これが岡崎慎司を活かす方法だ。香川真司や本田圭佑が好きなパターンはワンツーで崩すパターンだがこれとは相性が良くない。岡崎を王様にするなら香川も本田も岡崎にフィニッシュをまかせなければならない。押し込んで華麗に崩して行きたいなら柿谷曜一朗のほうが向いてるだろうか。柿谷も相手を背負うようなポストプレーは期待できないがワンタッチの技術が非常に高いので香川や本田とワンタッチの崩しをするのは容易と思われる。それでゴールがはいるならそれでも良い。岡崎にシンプルに裏に出したほうがゴールが決まるならそのほうが良い。なんにしても試合をみて監督が決めることだ。岡崎が今季0ゴールになることだってあり得るし、そうなったら大迫や柿谷もそうだがJリーグの好調な選手を使えば良い。あくまでも現時点では岡崎が頭ひとつ抜けているという話だ。

 その時のフォワードによってころころチームのやり方を変えるべきではないかもしれないが、試行錯誤して色んなパターンを試していったほうが最終的には引き出しが増えて対策もされにくくなるだろう。

岡崎慎司を活かす選手

岡崎と相性が良いのは誰だろうか。まずは青山敏弘だろう。佐藤寿人に出すロングパスをそのまま代表に持っていけばよいのだから楽ちんだ。年齢は気になるが中村憲剛や遠藤保仁も当然相性が良い。若い選手だと誰がいるだろうか。柴崎なんかは期待されている。ただ、シンプルに裏というよりはもっと崩す意識が高いように思える。青山敏弘よりロングパスを多用しない印象。ボールを大事にしながら自分もゴールに絡んでいくスタイルだ。岡崎と相性が良さそうなのはむしろ小笠原だがさすがにもう代表に呼ばれることは考えにくい。意外とこのポジションはネックになっていて、遠藤の次をどうするということは結構言われていた。サガン鳥栖の藤田直之は代表候補になっても不思議ではないほどの能力を持っている。チーム戦術的にサイド中心なのであまり目立たないがパスセンスはピカイチで、ボールロストも少なくサイドチェンジもうまい。ボランチとしてかなり能力が高い。ロングスローも持っててキャプテンシーもある。呼んで欲しい選手の一人。

 香川や本田もパスは極めてうまいのであとは岡崎をファーストチョイスとするかという監督の選択とそれに従うかどうか、というとなんだか不穏当だが、まあそういう問題も出てくる可能性はある。能力の高さゆえのプライドがある。そういう意味では岡崎がもっと王様キャラなったら…と考えてしまうが全然似合わないしありそうにないので監督の手腕が問われる(岡崎を中心にするならという前提だが)。あとは自分で持ってってミドルシュートを打つことを持ち味とする選手が多い(多すぎる!)ので図らずも囮の役ばっかりということになりそうだ。もちろん岡崎のスペースを生み出すフリーランニングも武器の一つではあるが…あとは柏木陽介と森岡亮太は期待大だ。この二人は岡崎と相性良いだろう。

岡崎慎司を王様に


 ということで私の結論は岡崎を中心にして、ポゼッションよりもカウンターを狙うチームが見てみたい!だ。岡崎様の要求に従わず裏にパスを出さない者は出場機会を失うというレベルの岡崎中心チームを見てみたい。相手が引いてきたらシンプルにサイドから。かならず岡崎がニアに突っ込んで潰れてくれるから単純に合わせるもよし、その後ろからフリーでシュートを打つもよし。クロッサーとして酒井宏樹に期待しよう。長友佑都はクロスの精度がいまいちと言われることもあるが岡崎にはニアに速いボールを送っておけばチャンスになるので問題ない。内田篤人も単純にパスが上手いのでクロスのみならずスルーパスも期待できる。

 とりあえず、アギーレ監督の岡崎の取扱いに要注目だ。

2014年8月10日日曜日

ゾーンディフェンスとマンマーク、3バックと4バック、そしてパスコースとバイタルエリア

マンマークとゾーンディフェンス

 マンマークとゾーンディフェンスの違いをじつはよくわかっていない。マンマークといっても最初から各自がつきっきりになっているわけではないしゾーンだからといって人につかないわけではない。

ゾーンディフェンス

ゾーンは人と人との距離を一定に保ち縦パス(楔)を入れさせない守備と考えている。まず、パスコースを消してからボールホルダーにプレッシャーをかける。パスコースを限定していって相手が悪いポジションにボールを回した瞬間襲いかかるわけだ。

マンマーク

マンマークはまずボールホルダーにプレッシャーをかける。パスコースはあってもいいからボールホルダーにプレッシャーをかける。そのあとパスを出されてもパスの受けてのマークマンが責任をもってプレッシャーをかける。これを繰り返す。

パスコース

マンマークのほうがきつい。つねにプレッシャーをかけるしパスコースも結構ある。相手がパスコースを作る動きが少ない場合は比較的簡単にボールを奪取できそうだがポジションをこまめに修正してパスコースをつくられつづけるとマークを外されやすい。それにワンタッチの崩しにも弱い。

 ゾーンはまずはバイタルエリアに入れられないことを考える。サイドバックに対してはある程度ボールを出されても良いというポジションを取る。ボールが出てから全体をスライドさせつつプレッシャーをかける。サイドハーフとセンターハーフの間、センターハーフとセンターハーフの間にボールを出されるとピンチになりやすい。ここはどこのチームも狙ってくる。

3バックと4バックのバイタルエリア

3バックはバイタルに出されたあとに躊躇なくアタックに行きやすい。バイタルエリアに出されないのは最高だが一試合で0ということはほぼない。ゆえに出された後にどう対応するかも重要だ。基本はセンターバックが飛び出す。残りのディフェンスラインは収縮する。この時3バックだとゾーンに隙間が出にくいため躊躇なく飛び出しやすい。そもそも受けようとする人について行くのが基本だ。これはボールを持つ前から捕まえるのでマンマーク的な守備といえる。4バックだとラインから飛び出した瞬間にディフェンスラインに大きな穴が空く。サイドバックの絞りが間に合わない場合が多いからだ。

バイタルエリアでワンタッチの崩し

どちらにせよ、バイタルエリアに縦パスを入れてからワンタッチで崩されるとディフェンスラインは無力となる。バイタルエリアでのワンタッチの崩しがあまりにもうまい相手に対してはバイタルエリアでボールをもたせてミドルやらパスやらを出させたほうがまだましかもしれない。ただし、大体トップ下とかはこの辺りの技術が高い選手が多いのでそれができない。メッシなんかをここでフリーにしたらどうなるか、ということだ。しかしその辺の技術が低くそこまで危険な選手がいないがワンタッチの崩しのメカニズムが浸透している相手の場合はぜったいになしとはいえない対応とも考えられる。

 というわけで、まずはバイタルエリアに入れさせない。入れられたらどう対応するか。逆に攻撃側はどうやってパスを通すか、入れた後にどう崩すかという部分を見ると面白い。バイタルエリアは個人技が光る瞬間だ。攻撃も守備も最もピリピリした瞬間であり、見逃せない。

2014年8月9日土曜日

【Jリーグ】【サガン鳥栖】なぜサガン鳥栖はユン・ジョンファン監督との契約を解除したのか?

 ユン・ジョンファン監督がサガン鳥栖をやめた。解任なのか辞任なのかはよくわからない。

 ユン・ジョンファンといえば今年最も評価の高いJリーグ監督であろう。戦力と順位を考えれば素晴らしい功績だ。その監督を外すということに疑問が生じるのは当然だ。

 推測してみると①金銭面で折り合いがつかなかった②引き抜き③チーム編成で意見が合わない あたりが考えられるだろう。結果はもちろん内容に不満があったというのはさすがにないと思う。選手との関係は現場を知らないので分からない。去年の大宮はそういう問題だったのだろうか。

①金銭面で折り合いがつかなかっった


 これはいかにもありそうだ。鳥栖はビッグクラブではないが近年の結果は良く、選手も監督もそれに見合った給料を要求するのは当然だ。豊田を残したり相当頑張っていると思う。戦力も結構充実しているしフロント陣の努力が伺える。これは監督の要求もあったのではないだろうか。そしてそれに対する結果も出しクラブとしては極めて良いサイクルなのだがそろそろ限界ということかもしれない。これが理由ならしょうがないと思う。ただ、これだと今シーズンいっぱいやらないということが不思議だ。今シーズンやりきって契約満了まで指揮をとっても良さそうなものだ。Jリーグでの優勝を狙えるのだから、監督の経歴をより充実したものにするという意味でも今年いっぱいはやる、というのが自然に思う。

②引き抜き


 よって引き抜きの噂がでてくる。Jリーグということはないと思うので韓国からの引き抜きというのは非常に自然な推測に思われる。代表監督もまだ決まってないようだし、次の五輪の監督というのが有力なようだ。これなら会見ではっきりと理由を言えないのもわかる。もちろん金銭面の都合という話もしずらいだろうが、引き抜きの場合はその相手先が発表してない段階でその情報は出せないだろう。今後の動きを見ればいずれは真相がはっきりしそうだ。

③チーム編成で意見が合わない


 会見ではチーム作りの方向性なんかが違うといっていたらしいがこれは信用出来ない。勝っても解任なんていうのはレアル・マドリーくらいではないのか。豊田がドイツに行くかもといううわさもあるがこちらも結構微妙だ。たとえ、今夏や来年以降の戦力が多少落ちても辞める程の理由になるだろうか。

 まあもう少し様子を見れば真相が分かりそうではある。サガン鳥栖は同様はあるだろうがやり方を変えずに頑張って欲しい。新しい監督を据えるよりもいまのやり方を熟知しているコーチが引き継ぐほうが良いと思う。いい状態のチームの監督を変えるとやばいことになるパターンは結構ある。ガンバもそうだしマンチェスター・ユナイテッドもそうだ。バイエルンはさらに強さを増したが。